きらめく星 プレアデスとヒアデス

プレアデス星団とヒアデス星団=12月2日、三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)
おうし座にある2つの星団

「すばる」とも呼(よ)ばれるプレアデス星団(せいだん)は冬を代表する天体。今ごろなら、東に見えているオリオン座(ざ)から、すぐ上にあるオレンジ色の明るい星アルデバランを探(さが)し、さらに上に目をやると見つかります。

 星団とは字のとおり星の集団のことで、たくさんの星々が一か所に寄(よ)り添(そ)っています。プレアデス星団は誕生(たんじょう)してからあまり時間が経(た)っていない、若い星の群(む)れです。集まっている様子は肉眼(にくがん)でもわかりますし、双眼鏡(そうがんきょう)ならかなりの見ごたえです。

 そして、冬の星空にはおすすめの星団がもう一つ、しかもプレアデス星団のすぐ近くにあります。

 先ほど目印にしたアルデバランからV(ブイ)字形に星が並(なら)んだあたりが、実はヒアデス星団と呼ばれる星団なのです。プレアデス星団とともに、おうし座を形作っていて、牛の頭にあたります。日本では「釣(つ)り鐘(がね)星」と呼ばれました。確(たし)かに大みそかにお寺で突(つ)く鐘のようにも見えます。

 ヒアデス星団はプレアデス星団より少し年上の星団です。星同士が離(はな)れてしまっていて、一見星団とは思えないかもしれません。でも双眼鏡で見ると、肉眼では見えなかった暗い星も現(あらわ)れ、視野(しや)いっぱいの輝(かがや)きが楽しめます。ただし、倍率(ばいりつ)が高い双眼鏡だと全体が入りきらなくなってしまいますよ。

 地球からヒアデス星団までの距離(きょり)は約160光年(こうねん)、つまり光の速さで160年かかるところにあります。ずいぶん遠いと思われるかもしれませんが、約410光年離れたプレアデス星団に比(くら)べれば、たいへん近い星団です。そのこともあって、大きく広がって見えます。

 なお、アルデバランは、正確(せいかく)にはヒアデス星団の星ではありません。距離は67光年で、たまたまヒアデス星団の手前にあるだけなのです。こんなふうに距離のことも考えながら眺(なが)めると、星空に奥行(おくゆ)きを感じるのではないでしょうか。

(島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2016年12月28日 無断転載禁止

こども新聞