女子ログ 価値観

 「そうやってダメ出ししないでよ。やる気がうせる」。高校生の長女に指摘されて初めて気が付いた。自分が日頃、子どもたちの言うことにいちいち反論しているということに。「私はこう思っている」と、意見を言っただけのつもりだった。しかし、長女は自分の意見を覆されたように感じていたようだ。

 大人から見たら幼くてたわいもない考えでも、子どもはこれまで生きてきた時間に経験してきたことを精いっぱい語っている。多少背伸びもしているだろう。それを私は「いやいや現実は違うよ」と、自分の価値観を押し付けていたのかもしれない。

 長女は弟や妹とどんな会話をしているのだろう。ふと思い、あらためて観察してみた。しょっちゅうケンカしていると思っていたが、その合間はとても仲良さげ。6歳下の妹が動画サイトではやりのネタについて話すのを、長女は「あー、それな」なんて今どきの子の言葉で受け止め、会話が弾んでいた。

 長女は恐らくそのネタに興味はなかったと思う。高校生と小学生では対等な会話も成り立ちにくいだろう。でも、私のように自分の価値観をわれ先に主張すれば後の会話はギスギスする。まず相手の価値観を受け止めてこそ、相手も安心して話せるのだろう。大切なことに気付かせてくれた長女の姿。子どもは偉大なる師だなぁ、と思った出来事だった。

    (島根県奥出雲町・零)

2017年1月10日 無断転載禁止