全豪テニス特派員便り まるでホーム 声援が力

スタンドで揺れる日の丸。まるでホーム=メルボルン
 地鳴りのするスタンドで揺れる日の丸。テレビはどう映しているだろう。錦織圭選手の好ショットで「おおぉ」という大歓声。逆にポイントを取られれば、ドッとため息。昨秋、有明(楽天ジャパンオープン)でも取材したが、勝るとも劣らない。アジア・オセアニア地区で唯一の四大大会の会場はホームの雰囲気が漂っている。

 日の丸の数は、過去取材した全仏オープンと比べて段違い。主催者の2015年の調査でチケット販売先の4分の1は日本だったというから、それもそのはずだ。

 第4日の2回戦で3連覇を狙ったノバク・ジョコビッチ(セルビア)が世界ランキング117位に敗れた。昨年末のインタビュー取材で錦織選手の話しぶりから「最大の壁」と思われた難敵がいなくなり、チャンスが膨らんだとも思ったが、改めて勝負に絶対はないと実感した。

 誰が相手であれ山の頂は近づくほど険しくなる。「応援が力になった」と錦織選手はよく話しているが、この世界の厳しさを知っているからこその言葉だ。苦しいときの大声援は、四大大会制覇へ最後の力になるだろう。

2017年1月20日 無断転載禁止