全豪テニス特派員便り 優勝目指した挑戦続く

会場内のトーナメント表。「CHAMP」(優勝者)を目指した挑戦は続く=メルボルン
 仕事を忘れたと言うと語弊があるが、あっという間の3時間24分だった。「新時代の旗手」と「生ける伝説」。錦織圭選手がロジャー・フェデラー選手と四大大会で、それも世界ランキングで上回って初めて対戦し、敗れた。

 3回戦までとは次元の違うショットの応酬に、息をのんだ。夏とはいえ風の冷たい夜の試合会場が、この日は熱気であふれ、手には汗を握った。

 同じセンターコートの直前の試合で世界ランキング1位のアンディ・マリー選手(英国)が敗れた、という現実が意味するものは?-。その答えとして、手が掛かったと思われた新時代の扉は、しかし、一気に開いてはくれなかった。

 試合後、錦織選手は「もったいないとしか言いようがない」とため息。いい試合でも、敗れた。

 世界5位と17位。結果はランキングとは逆となったが、誰も「波乱」とは言わない。今季の目標「グランドスラム優勝」には、数字だけでは表れない何かが、まだ必要なのだと思った。それは何か。4カ月後のパリ・ローランギャロスで錦織選手が見せてくれる答えを楽しみに待ちたい。

     =おわり=

2017年1月24日 無断転載禁止