如月

 「一陽来復」の冬至から1カ月余りが過ぎ、日ごとに日脚が伸びているのを実感する。正月7日の七草、小正月、大寒と暦を刻み、今日から2月。3日の節分、4日の立春を境に太陽が存在感を徐々に増してくる▼とは言うものの、寒さはまだまだ続く。2月は陰暦の如月(きさらぎ)。語源は、寒さで着物を更に重ねて着ることから「衣更着(きさらぎ)」とする説が有力だが、一説に気候が陽気になる季節で「気更来」とする▼2月の声とともに、プロ野球の各球団が春季キャンプに突入する。キャンプ地はチームによって宮崎、沖縄、米アリゾナ州などさまざま。3月31日から始まるセ・パ公式戦の覇権を目指し、戦力アップに余念がない▼今月25日からはオープン戦が始まる。いよいよ球春の到来だ。3月7日からは、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開催される。3連覇を逃し、ベスト4に終わった前大会(2013年)の雪辱を期し、世界一奪還を目指す侍ジャパンの活躍に期待する▼如月の語源には、草木の芽が張り出す「草木張月(くさきはりづき)」、草木が生え始める月から「生更木(きさらぎ)」が転じたという説もあるそうだ。いずれにせよ、生命の躍動の兆しを感じる言葉だ。スポーツ界に限らず、社会のさまざまな場面で、新しい動きが芽吹く時季なのだろうか▼2月は「梅見月」の別名がある。梅の便りを耳にし、「春浅し」から「余寒」「春めく」「春色」と春を待つ季語を経て、やがて陽光がきらめく季節に移り変わる。まさに開放感への助走の時と言える。(野)

2017年2月1日 無断転載禁止