きらめく星 ふたご座

ふたご座=1月27日、大田市山口町で撮影(さつえい)
仲がいいけど個性(こせい)は違(ちが)う

今の時季の午後8時ごろ、南の空にオリオン座(ざ)と冬の大三角(だいさんかく)が見えます。これらは小学校でも習いますが、そこから探(さが)せるわかりやすい星座を一つ紹介(しょうかい)しましょう。

 冬の大三角の左端(ひだりはし)の星、こいぬ座のプロキオンから上を見ると、明るい星が二つあります。上側がカストル、下がポルックスという名前です。それぞれの星を先頭に、二列になった星の並(なら)びが、ふたご座です。この星座には、次のような神話が伝わっています。

 神と人間の間に生まれたカストルとポルックスという双子(ふたご)はたいへん仲がよく、いつも一緒(いっしょ)に行動しました。あるとき、彼(かれ)らは戦いに敗れ、兄のカストルは命を落としてしまいます。弟のポルックスも傷(きず)つきましたが、死ぬことはありませんでした。なぜなら、兄がただの人間だったのに対し、弟は神の能力(のうりょく)を受け継(つ)いでいたからです。

 悲しんだポルックスは、自分の命と引き換(か)えにしてもいいので兄を助けてほしいと、父である神に頼(たの)みました。そこで神は弟の神の力を半分、兄に分け与(あた)え、よみがえらせたのです。その後、星座になってからも、彼らはずっと仲よしだということです。

 同じような明るさで、一見似(に)ているように思える双子の星は、よく観察すると色が違(ちが)います。白っぽいカストルに対し、ポルックスは黄色みがかっています。

 カストルに大きな望遠鏡(ぼうえんきょう)を向けると、接近(せっきん)した二つの星と、少し離(はな)れた暗い星が一つ見えます。これら三つの星は、実は、それぞれが望遠鏡でも見分けられないほど近づいた二個(こ)組みの星で、カストルは全部で六つの星の光が合わさったものなのです。

 一方、ポルックスはカストルの中の最大の星より直径(ちょっけい)が3倍以上大きく、その周りには自らは光らない惑星(わくせい)が回っていることが知られています。

 仲のいい兄弟ですが、個性(こせい)はこんなに違うのですね。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2017年2月22日 無断転載禁止

こども新聞