プレミアムでハッピー?

 バレンタインデーやクリスマス、その他特別な日といわれると、何か特別なことをしなければという気にはなる。商売上手にうまく乗せられていることぐらい、重々承知のつもりなのだが▼戦後日本のサラリーマンは、働き蜂、エコノミックアニマルとまで言われた。余暇が見直され、週休2日制が導入されて、ようやく生まれた特別な日が「花の金曜日」(花金)。休日前の金曜日に羽を伸ばす、自然発生的な風潮だ▼給料も上がるが物価も上がり、お金を持つより物を持つ方が得な時代。買えるものなら借金してでも家や土地、車を買おう、ついでに飲みに歩こうと旺盛な消費意欲が社会にあふれた。それもバブル崩壊で一転。花金は死語となる▼24日は新登場の「プレミアムフライデー」の初日。月末の金曜日に仕事を早く切り上げる日で、花金の新世代版といったところだろう。「めりはりある働き方で生産性を向上させ、個人消費を促そう」と政府や経済界が旗振り役だ▼休暇を取りやすくして、旅行へ出掛けてもらい、地方への波及効果や働き方改革につなげる狙いもあるらしい。ただし、プレミアム(高級)といわれても官製造語のにおいがするし、月末は経理部門などは超多忙。設定に無理がある▼金曜を半休にした大手企業もあるが、地方企業の反応は鈍い。働き方改革に賛成でも、その前に景気がもっと上向かないと気持ちも懐も付いて行かない。初日の金曜日、「早目に仕事を切り上げて」ができないまま、この原稿も書いている。(裕)

2017年2月25日 無断転載禁止