女子ログ 雪中にみつけたもの

 積雪の早朝。ギュッギュッと軟らかい新雪を踏みしめて愛犬と散歩するのはとても楽しい。寒さも忘れ童心に帰れるひと時だ。が、日がたつにつれ、雪は硬く凍り付いてガチガチになってくる。

 そんな朝、雪面に興味深いものを発見した。川土手に美しいラインを描いて続く足跡。二足歩行のように見えるそれは、一見してキツネのものだと分かった。前足に後足を重ねて歩くキツネ独特の足跡だ。早速かけより、匂いを嗅ぐ犬。どれどれ、とのぞき込む私。そして驚いた。デカイ! この足跡、めっちゃデカイ! 私の握りこぶし分はゆうにある。

 さらにハタと気付いた。雪面は、多少の重みでは沈まないほど固く締まっている。体重9キロの犬が乗っても沈まない。なのにこの足跡は、一歩一歩すべてがズブッと地面まで深く沈み込んでいるのだ。これは間違いなく、相当でっかいキツネだ! ここは決して山奥ではない。すぐそばには国道も民家も学校もある、そこそこの街中だ。そんな所に巨大ギツネが?

 近くの神社には古い言い伝えがある。昔、灰色のキツネがすんでいたと。しばしば人間に会いに街に出ていたと。早朝の銀世界を静かに歩く、神々しい「ヌシ」のような存在に、しばし思いをはせてみた。

(安来市・あのねチョビ)

2017年3月4日 無断転載禁止