琴浦出身写真家・塩谷の魅力に迫る企画展開幕

遭難船を撮影した「破船」に見入る来館者=松江市袖師町、島根県立美術館
 鳥取県琴浦町出身で日本の芸術写真を代表する写真家、塩谷定好(ていこう)(1899~1988年)の作品を集めた企画展が6日、松江市袖師町の島根県立美術館で始まった。定好に関する最大規模の展示。山陰両県の自然や人々の営みを題材にした作品約300点と資料約100点が、絵画的な美を追究する芸術写真を広めた定好の魅力を伝えている。5月8日まで。

 同美術館が塩谷家から2014年に寄贈を受けた作品を中心に展示した。定好が主題とした海に関する作品のうち、遭難船を撮影した「破船」(1929年)は、2枚の写真が波の変化や船員の緊迫感を克明に写し、日本海上に突如現れた竜巻を自宅から撮った「龍巻」(同)は撮影に対する意欲が伝わる。

 大正期の松江市島根町沖泊地区の集落を撮影し、アサヒカメラ創刊号月例懸賞1等の快挙となった「漁村」(1925年)や、松江大火の写真など松江に関する作品も並んでいる。

 訪れた倉吉市西福守町の佐々木利夫さん(64)は「竜巻の写真は常に海を見続けていた証しだ。心に残る写真ばかりだった」と話した。

 一般前売り900円、当日千円。毎週火曜日休館(3月7日、5月2日を除く)。

2017年3月7日 無断転載禁止