天国の子に捧ぐ「ひまわりの道」 被災者思いCD制作

「ひまわりの道」のCDを手にする濱田珠鳳さん
 東日本大震災から6年がたつのを前に、指画家の濱田(はまだ)珠鳳(じゅほう)さん(74)=米子市上福原=が、犠牲となった子どもが天国から家族を見守っているとの内容の歌「ひまわりの道」を作った。1枚1千円のCDの売上金は全額寄付して、宮城県石巻市で計画されている慰霊の地蔵建立に充ててもらう。

 2011年以降、児童・教職員計84人が死亡、行方不明となった大川小学校がある石巻市や、620人の死者が出た宮城県南三陸町を訪ねて、被災者と指画を楽しんだ。沈んだ表情の子どもたちは、指に絵の具をつけて花やサッカーの絵を描くうちに表情が明るくなった。「描きたくない」と嫌がっていたが、始めると「もう1枚描く」と言って居残りする子どももいた。

 子どもらの笑顔に触れるうちに浮かんだのが、悲しむ父や母に「泣かないで」と子どもが語りかける「ひまわりの道」の詩だった。「おぼえていますか あの日のことを 忘れたい 忘れられない お母さん ぼくは今…青空畑で手を広げ ひまわりみたいに 咲いてます だから淋(さみ)しくなんか ありません 泣かないでください 泣かないでください もうすぐ会える 夏の日がきます…」。湯梨浜町の歌手西村光司さん(74)に作曲してもらった。

 津波で全てが流された場所に家が建ち、妻を亡くした男性がすし屋を再開させるなど、復興への歩みを見てきた濱田さんは「復興はまだこれから。建物はできても、心の復興ができていない」と話す。再建途中の円満寺(岩手県一関市)に復興の祈りを込めた天井画を奉納するなど今後も東北と関わり続けるつもりだ。

 「十指連心」。指画で最も重要とされる言葉で、指と心はつながっているとの意味を持つ。濱田さんは言う。「昨年訪れた石巻市では、めっきりボランティアが減ったと聞いた。年月がたとうとも震災を忘れてはいけない。東北ともっと連心していけるよう、指画と歌で支え続けたい」。

 CDの問い合わせは濱田さん、電話090(3377)1967。

2017年3月7日 無断転載禁止