日野町 築120年の空き家をお試し住宅に

日野町がお試し住宅として使う築120年の古民家
 鳥取県日野町が4月から、築120年の空き家を活用し、移住希望者用に居住環境を整えたお試し住宅の運用を始める。旧出雲街道沿いに立ち、かつて染物店だった庭付きの古民家。人口流出に歯止めがかからず、増え続ける空き家対策に苦慮する町は、田園回帰志向の子育て世帯の呼び水にする考えだ。

 移住希望者に生活体験の場を提供する古民家は、木造2階建て延べ床面積約300平方メートル。76世帯に177人が暮らす舟場地区に立つ。JR伯備線根雨駅や町役場、町立図書館、商店街が集積する根雨地区に程近く、晴れた日には国立公園・大山が眺望できるなど立地条件に恵まれている。

 町は2年前から空き家になり、建屋の造りがしっかりしたリフォーム済みの古民家をお試し用住宅候補に選定。所有者の協力で借り受け、約100万円掛けて家電製品や家具、台所用品などを整えた。

 2月にはモニターツアーを実施。千葉県内から訪れた一家4人が田舎暮らしを体験し、好評を得た。使用期間は最長90日で、料金は1~3日滞在が一律3千円、4~90日滞在が1日当たり1千円。電気代や上下水道使用料は別途負担になる。

 町内の空き家は3月1日現在で255戸(空き家率約15%)。超高齢化や人口流出を背景に増加傾向にあり、町は5年計画で取り組む地方版総合戦略の柱の一つに据え、空き家利活用に注力している。

 権田正直企画政策課長(54)は「歴史、文化、自然に彩られた町の魅力を体感してもらえれば、移り住みたくなるはず。利用者の声を参考に移住実績を積み重ねたい」と話した。

2017年3月23日 無断転載禁止