女子ログ 恐怖の大王

 ノストラダムスの大予言を覚えているだろうか。さまざまな解釈があったが、よく知られていたのは「1999年7月に空から恐怖の大王が降ってくる」というものだった。

 みなが本気で人類が滅亡するとは思っていなかっただろうが、何か起きるかもしれないと漠然とした不安を抱えていた人もいたのではないだろうか。私もドキドキしながらその夏を過ごしたが、もちろん何も起きなかった。

 けれどその時から、少しだけ私の意識は変わった。この日常が続くとは限らない…。恐怖の大王は訪れなかったが、病気や事故などで明日からは今日と同じように過ごせなくなるかもしれない、そんな可能性もあることにこの一件があって初めて気づいた。

 面倒くさいから片付けはまた今度。いつかあそこに行ってみたいな。これはそのうちやってみたい。「また」も「いつか」も「そのうち」も、もしかして永遠に来ず、今やらなければもう二度とできないかもしれない。

 そう思って始めたいくつかのうち、ランニングと登山は数年たっても楽しく、大切な趣味となっている。

 始めるきっかけをくれた恐怖の大王に内心感謝をしつつ、今後もいろいろなことに挑戦していきたい。

 まだ世界は終わらなさそうだが、もし明日終わっても後悔しないように過ごしていければと思う日々だ。

(安来市・ふかみどり)

2017年3月28日 無断転載禁止