三日見ぬ間に桜かな

 <世の中は三日見ぬ間に桜かな>。3日間、外出しないでいたら、桜の花が咲きそろっていたというように、世の中の移り変わりが早いことを表すことわざ。江戸中期の俳人・大島蓼太(りょうた)の句が出典だ▼ただ期待しても思い通りに時が進まないのが世の常。今シーズンの桜は3月の気温低下の影響で花の芽の成長が鈍り、開花が平年より遅れた。山陰両県でも4月初めの開花を当てにし、空振りに終わったイベントもあった▼実は筆者も、いつになく遅い開花の足取りにジリジリしていた。というのも、11日付でスタートした写真企画「三江線の四季~鉄路の軌跡を刻む」の初回に約160本の桜が並ぶ潮駅(島根県美郷町)を予定していたため▼4月初めに撮影を終える計画だったが、担当記者が5日に現地へ足を運ぶと、まだつぼみの状態。しかも開花が予想される先週末は雨の予報だった。幸い撮影した8日は曇り空ながら満開に。「撮影完了」の連絡にホッと胸をなで下ろした▼企画では、来年3月末の廃止まで残り1年を切った鉄路の姿を四季の移ろいや住民の営みを交え、1年かけて追っていく。記録として残す意図もあるが、沿線の豊かな観光資源にスポットを当て、活用策を考えようという狙いも込めている▼沿線では廃止後のバス転換に向けルートとダイヤの協議が進んでいる。住民のニーズは地域ごとで異なるが、皆が使いやすいのが最優先。観光を軸とした活性化策も求められる。注目が集まる今こそ、本腰を入れて対策を練りたい。(健)

2017年4月13日 無断転載禁止