世事抄録 番長が仕切る教室

 トランプ米大統領は、国内的には「アメリカ・ファースト」と言い、外交的には「アメリカはもう世界の警察をやめる」と言う。そしてそれらが「アメリカを再び偉大な国にする」道だと胸を張る。しかし、小生には、それらが米国を偉大にするどころか、かえって矮小(わいしょう)化するように思えてならない。

 下手な例えだが、米国が世界警察を降りるというのは、中学校(高校でもいいが)で「先生が生徒になる」ようなものではないか。しかもこの生徒は、ついさっきまで先生だったのだから、他の生徒に比べれば、学力も腕力も統率力も経済力も群を抜いている。絶対的番長(「番長」は死語かな)だと言える。だが、圧倒的な実力があっても、番長はあくまで生徒であって先生ではない。小生が「矮小化」と言ったのは、米国が自ら先生の立場を放棄して、生徒になり下がったことを意味している。

 しかも、この教室(国際社会)には、もはや先生もいない。この先どうなってしまうのだろうかと、心配していたら、番長が暴力を振るった。番長の言い分では、ある生徒が使ってはいけない武器を使ったから、もう使わないようにこらしめた、というのだが、これで教室はいま大騒ぎだ。

 こうして番長が彼の価値観で仕切る教室の未来を、皆さんはどう思われますかな。

(島根県津和野町・柊)

2017年4月20日 無断転載禁止