江津出身の吉川さん古里のために民具寄贈

新たな骨董品(手前)を浜田郷土資料館に持ち込んだ吉川幸雄さん
 島根県江津市出身で奈良県河合町在住の吉川幸雄さん(76)が、3年前から浜田市黒川町の浜田郷土資料館に民具の寄贈を続けている。趣味で集めた幕末から昭和までの骨董(こっとう)品を「古里で役に立てば」と計30点以上譲り、来館した高齢者から「懐かしい」と喜ばれているという。帰省中の吉川さんは25日、同館を訪れ、珍しい人形などを新たに寄贈した。

 吉川さんは1959年から関西地方で暮らし、造船関係の会社に勤める傍ら、古銭や切手から骨董品に範囲を広げて趣味の収集を続けてきた。購入したり、古民家の整理で譲り受けたりした品々は、自宅の天井裏や床下で大切に保管した。

 品数が増え、年齢を重ねるうちに「インターネットで売れば大きい金額になると思ったが、古里できちんと管理してもらいたい」という気持ちが強くなった。

 2014年4月に初めて同館へ問い合わせ、昭和20年代のラジオ1台を贈った。その後も漆器やガラス製品、ランプといったレトロな品々を寄贈。25日は、戦前の屋台で射的に使った磁器製の人形13体や昭和初期のたばこ盆などを持ち込んだ。

 同館によると、吉川さんの寄付は累計で36点に上るといい、小松原豊館長(71)は「どれも状態が良く、梱包(こんぽう)が丁寧だ。団体で訪れる高齢者に『懐かしい』と喜ばれる」と好意を歓迎する。

 吉川さんは「実は他の施設にも声を掛けたことがあるが、浜田郷土資料館が一番喜んでもらえた。まだ手元にあるので贈りたい」と意気込んでいる。

2017年4月26日 無断転載禁止