きらめく星 有明の月

有明の月=2016年4月26日(満月の4日後)午前5時30分ごろ、出雲(いずも)市知井宮(ちいみや)町で撮影(さつえい)
 満月(まんげつ)を過(す)ぎ朝空に見える

 百人一首(ひゃくにんいっしゅ)を、もう習いましたか。百あるすばらしい和歌の中に、「有明(ありあけ)の月」ということばが出てくるものがあります。有明の月とは、朝の空に見える月のこと。これを詠(よ)んだ歌を数えてみると、4首もありました。そのうちの一つを紹介(しょうかい)しましょう。


 ほととぎす鳴きつる方をながむれば

             ただ有明の月ぞ残れる



 「夏を告(つ)げる鳥ホトトギスの鳴き声がした方を眺(なが)めてみたが、ホトトギスの姿(すがた)は見えず、空にはただ明け方の月が残っているだけだった」という意味です。鳴き声と、夜が明けても光り続ける月が印象(いんしょう)的だったのでしょう。みなさんも青空の中に浮(う)かぶ白い月に、ふと目を奪(うば)われたことがあるかもしれませんね。

 有明の月は毎朝出ているわけではありません。では、どの日に見ればいいのでしょうか。

 満月(まんげつ)のとき、月は太陽が西に沈(しず)むころに東から昇(のぼ)り、日の出のころ西に沈みます。次の日の月は、日の入りの少し後に昇り、その分沈むのも日の出の少し後になります。月の入りは、平均(へいきん)すると毎日50分ずつ遅(おそ)くなっていき、満月を何日か過(す)ぎれば、西から南の空にある朝の月が見やすくなります。

 今月は11日が満月ですので、午前7時台の登校中に見るのでしたら、15日から20日あたりがチャンスです。真ん丸より少し欠けた月や半月(はんげつ)が見られます。もっとも、今どきの日の出は5時ごろなので、早起きしてその少し前から見るのがおすすめです。夜の月ほどまぶしくなく、やさしく光る月を観賞(かんしょう)できます。

 来月以降(いこう)の見ごろを知りたければ、新聞本紙の「あすのこよみ」に月の形が載(の)っていますので毎日見てください。するといつ満月になるかがわかって、それを過ぎれば朝に月が見られるというわけです。夜の月とは雰囲気(ふんいき)の違(ちが)う有明の月を探(さが)してみてください。

 (島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ))

2017年5月3日 無断転載禁止

こども新聞