縁側喫茶の輪広げたい 高齢化などで今季1軒に

縁側喫茶への訪問客をもてなす白川英隆さん(左)
 山あいに広がる棚田風景を民家の縁側から楽しむ島根県浜田市旭町都川地区の「縁側喫茶」が7日、始まった。「日本の棚田百選」に選ばれた石垣棚田を活性化につなげようと5年前に4軒で始めた事業は、高齢化などで今季は白川英隆さん(72)方のみとなった。訪問客に好評でリピーターも多いことから、白川さんは旭町内で新たな「縁側喫茶」の開設仲間を募り、周遊を楽しんでもらう仕組み作りを目指している。

 縁側喫茶は、江戸時代から続く石垣棚田の景観を文字通り、民家の縁側から眺めてもらう。白川さんと妻の則子さん(68)が訪れた客に抹茶の体験を勧め、コーヒーやロールケーキでもてなす。

 今年は4月下旬に田植えが終わり、初日の7日には県内や広島県からシニア層を中心に訪問客が相次いだ。夫と訪れた江津市都野津町の大井俊美さん(67)は「以前から一度は来たいと思っていた。裏庭も美しく、よくやっておられるなと思う」と、感激した様子で話した。

 事業は、観光客の入り込みが少ない同地区に交流とにぎわいを創出しようと、2012年に民家4軒で始めたが、高齢で自宅を開放するのが難しいなどの理由で15年に3軒、16年は2軒と数を減らした。

 今年は、別の1軒が縁側喫茶とは違った趣向で観光客をもてなす企画に挑戦するため、白川さん方のみに。「1軒ではたかが知れている。もっと増やしたいが、自宅を開放するのは難しいという人が多い」と明かす白川さんは、旭町内に範囲を広げて声をかけており、来季には縁側喫茶の輪を広げて「ぐるっと旭町内を回ってもらえるようになれば」と思い描く。

 縁側喫茶は、11月までの毎月第1、第3日曜日の午前9時~午後4時に開設。体験料金は大人500円、中学生以下無料。問い合わせは白川則子さん、電話0855(47)0423。

2017年5月9日 無断転載禁止