国民性と選択

 「反日親北」の政治姿勢と伝えられるだけに、朝鮮半島情勢がさらに複雑にならないか、不安が残る。韓国の新大統領に革新系の文在寅(ムンジェイン)氏が就任した。首相候補には知日派を指名したようだが、何しろ日本とは懸案が多い。現実を見据えた政権運営を望みたい▼気になるのは選挙を意識したパフォーマンスだったのか、釜山の日本総領事館前の少女像や竹島(島根県隠岐の島町)の問題で、日本の国民感情を逆なでするような行動が見られた点だ。特に竹島には昨年7月に上陸。一泊して警備隊を激励したという▼何かにつけて日本を意識した言動が目立つ韓国の国柄は、国民性を扱ったジョークにもなるほど。単純に比べるのはどうかとは思うが、一足早く39歳の新大統領を選出したフランスとの国民性の違いを、どうしても考えてしまう▼「欧州連合(EU)離脱」を掲げる極右政権の誕生が危ぶまれた中での大統領選で、フランス国民は踏みとどまった。民主化の歴史の違いに加え、風刺や皮肉を効かす文化のせいなのだろうか。既成政党の候補ではなく「新星」を選ぶ「ひねり」も加えた▼昨年の英国、米国に続き、今回はフランスと韓国。国の行方を左右するような局面での国民の選択が続いている。そんな時に、どんな対応を示すのかは、その国の歴史や、ジョークとして描かれる国民性と無縁ではないだろう▼ちなみに日本人の場合の行動パターンは「周囲の人たちに合わせる」とされる。それが賢明な選択につながるかどうかが問題だ。(己)

2017年5月11日 無断転載禁止