再興院展出品作家宮廻正明氏 桜江中で講演

芸術をテーマに、生徒に学びの大切さを説く宮廻正明氏(左)
 現代日本画の粋を集めた再興第101回院展(日本美術院、今井美術館、山陰中央新報社主催、島根県江津市、同市教育委員会共催)が12日、江津市桜江町川戸の今井美術館で開幕する。11日は、出品作家で日本美術院同人の宮廻正明氏(66)=東京芸術大大学院教授、松江市出身=が近くの桜江中学校で講演し、1~3年生51人に学びの大切さを語り掛けた。

 宮廻氏は、絵がうまくなるコツは、色と形をしっかり描き、さらに面白い絵を描くためには、発想の転換や、不可能とされることに挑戦する姿勢などが重要になると指摘した。

 東京芸術大の特許技術で、美術品のタッチや絵の具の成分、ひび割れまでも正確に再現する「クローン文化財」の研究成果も紹介。かつて贋(がん)作扱いだった複製芸術が、科学技術の発達で、文化財の保存・復元の観点から世界的注目を集めるまでになったことを例に「良いものを研究し、まねることも学びとなる。たくさん勉強することで発想力がつき、それが自分の可能性を広げることにつながる」とエールを送った。

 3年の高原渉太さん(14)は「クローン文化財の技術の高さに驚いた。再興院展にも見学に行くので、色や形の描き方などに注目して作品をじっくり鑑賞したい」と話した。

 再興院展は、現代日本画壇を代表する作家の秀作66点を展示。12日午前10時から同美術館で開会式があり、式典後には宮廻氏らによる作品解説もある。6月1日までの会期中は無休。

2017年5月12日 無断転載禁止