学力が伸びる街

 もっと広い視野で考えられないものですかね-島根県立浜田高校に中高一貫校を併設する構想に慎重な意見があるが、この問題の議論に参加した浜田市弥栄自治区地域協議会の隅田恵里子副会長は「あくまで個人として」と断りながら、こんな感想を述べる▼浜田高は県西部の拠点校だが、近年定員割れが続いている。並行して生徒の学力低下も指摘されるようになった。このままでは浜田の教育が沈むと危機感を強めた浜田市が、浜田高に併設型の中高一貫校の設置を求めて県教委に要望書を提出する▼しかしこの問題については市内で意見が割れている。合併前の旧町村部を中心に「浜田高の一極集中化が進む」として消極的な意見も出ている。構想を推進するため、発足した期成同盟会には当初予定していた旧町村部4自治区代表の参加が見送られた▼成績上位層が中学校段階で流出すれば、周辺部の中学校教育に影響が出るという。しかしそんな「囲い込み」の発想では浜田の教育はますます地盤沈下していく、というのが隅田さんの考えだ▼「今はインターネットを利用した遠隔地学習も可能な時代。周辺部でも少人数を生かした教育を考えるべきでは」と生徒減を逆手に取った教育を提案する。何より子どもたちの選択肢を広げるべきだとの思いが強い▼最近浜田市に転勤してくる人たちが教育環境を考えてか、自分の子どもを残してくるケースも目立つという。浜田で暮らせば学力が伸びる-そんなメッセージが送れたらいい。(前)

2017年5月16日 無断転載禁止