きらめく星 かみのけ座

 王妃(おうひ)が髪(かみ)の毛を捧(ささ)げた伝説

 星座(せいざ)というと、みなさんは星と星を線で結んだものを想像(そうぞう)するかもしれません。そんな星座のイメージとは少し違(ちが)う、一風(いっぷう)変わった星座を紹介(しょうかい)しましょう。

 今の時季なら午後9時ごろ、周りに明かりがない場所で、月の出ていない暗い夜に頭の真上あたりを見ると、細かく集まった星の群(む)れがあることに気づくと思います。この、まるでスプレーで吹(ふ)き付けたような星々が一つの星座で、かみのけ座といいます。

 星が1か所に集まったものを星団(せいだん)といいます。代表的なものでは、冬の夜空に見られ「すばる」とも呼(よ)ばれるプレアデス星団があります。かみのけ座に見えている星々は、すばると同じような星団で、すばるより地球に近いため、それだけで一つの星座になるほど広がっているのです。

 神話によれば、昔、エジプトの王妃(おうひ)が、王の戦争での勝利に感謝(かんしゃ)して、自分の髪(かみ)の毛を切り神殿(しんでん)に捧(ささ)げたのだそうです。それがあまりにも美しかったので、神様によって夜空に上げられたものが、この星座だと伝わっています。

 かみのけ座には明るい星がないので、すぐには見つからないかもしれません。そんなときは、北斗七星(ほくとしちせい)を手がかりに探(さが)してください。ひしゃくの形をした北斗七星の柄(え)の部分は、カーブを描(えが)いています。カーブの内側の少し離(はな)れたところに、りょうけん座のコルカロリという星があり、その先にかみのけ座があります。

 さらに双眼鏡(そうがんきょう)で見るのもおすすめです。ビーズをばらまいたような数々の星が観察できることでしょう。街中(まちなか)など肉眼(にくがん)で見るのが難(むずか)しい所でも、双眼鏡を使えばこの眺(なが)めを楽しめますので、位置の見当(けんとう)をつけて探してみてください。

 ◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2017年5月17日 無断転載禁止

こども新聞