「いぐり凧」パイ菓子に 隠岐の魅力発信へ

いぐり凧をテーマにしたパイ菓子「iguri」
 島根県隠岐の島町内の製菓卸会社が、江戸時代の天保年間(1830年代)ごろからの歴史があるとされる同町の「いぐり凧(だこ)揚げ習俗」(町指定無形民俗文化財)に着目し、土産などで人気の自社製品のパイ菓子を一新させ、「iguri(イグリ)」として4月に販売を始めた。隠岐いぐり凧の独特な形に似せ、9個入りの箱にはいぐり凧の歴史を示す一文や挿絵などをデザインした。食を通じ、隠岐の魅力を発信したい考えだ。

 いぐり凧は、凧の周囲にえぐったような10個の耳があることなどが特徴で、毎年4月の第2日曜日にある「隠岐いぐり凧祭り」では新生児の健やかな成長、無病息災を願う親族の願いを託して揚げられる。

 同町港町の三共製菓(谷田昇社長)が、求肥(ぎゅうひ)と餡(あん)が入った人気商品「隠岐のパイもち」に隠岐らしさを加えようと、町商工会の支援や専門家の助言を受け、昨年夏から半年間かけて改良した。

 新たにクルミを入れて包み、パイ生地の風味を高め、大きさも食べやすいよう縦約5センチ、横約4センチ、厚さ約3センチと小ぶりにした。価格は1個150円。町内の隠岐空港や西郷港の売店などで販売している。

 岡田裕治専務(38)は「島外にも販路を広げ、隠岐の魅力、いぐり凧に託す隠岐の島町の人たちの思いも伝えたい」と話している。

 6月4日に松江市学園南1丁目のくにびきメッセである「隠岐ユネスコ世界ジオパーク・フェスタ」でも販売を予定している。

2017年5月18日 無断転載禁止