浜田出身三浦義武の生涯 市民有志ミュージカルへ

コーヒーに情熱を注いだ三浦義武の人生を題材にしたミュージカルの構想をメンバーに説明する岩町功さん(中央)

世界に先駆けて缶コーヒーを生み出し、独自のコーヒー文化を構築した島根県浜田市三隅町出身の三浦義武(1899~1980年)の生涯を伝えるミュージカルの上演を市民有志が計画している。浜田ゆかりの創作演劇を手掛ける石見郷土研究懇話会会長の岩町功さん(88)=浜田市殿町=らを中心に実行委員会を設立し、2018年3月の上演を目指す。岩町さんは「コーヒーに情熱を傾けたスケールの大きい人物像を表現したい」と意気込む。

三浦は、布製のフィルターで抽出するネルドリップ方式で独特のコーヒーを考案。浜田市紺屋町に1951年、喫茶「ヨシタケ」を開くとともに缶コーヒーの開発にも力を注いだ。岩町さんは同店近くに自宅があり、閉店する70年代後半まで足しげく通い、三浦のコーヒーに対する熱い思いや広い世界観に感銘を受けたという。

三浦を題材にしたミュージカルは、これまで、「我が夢は波濤の彼方に-八右衛門と三兵衛」(2012年)、「島村抱月」(15年)など郷土ゆかりの創作演劇の上演を重ねてきた岩町さんや市内の演劇集団「創作てんからっと」が中心となり、功績に光を当てようと企画した。

台本は、浜田市出身の脚本家美崎理恵さん=東京都在住=に依頼し、戦前に東京で大評判となった三浦のコーヒーと戦争の影響、戦後に浜田で活躍する姿などを、当時の歌謡曲やダンスを交えて表現する構想を描いている。関係者による実行委員会を20日、市内で開き、具体的な計画を決めるほか、7月から市民キャストを公募する。

岩町さんは「三浦を直接知る人が少なくなった。作家の司馬遼太郎さんが表現した『石見人』のひたむきさに触れてほしい」と、舞台を通じて、次世代に三浦という人間の魅力を伝えようと意を強くする。

2017年5月19日 無断転載禁止