夕日背に「篝火」の舞 出雲で神楽イベント

夕日を背に舞う大土地神楽保存会神楽方のメンバー=出雲市大社町杵築北、稲佐の浜
 国譲り神話の舞台として知られる島根県出雲市大社町杵築北の稲佐の浜で27日、神楽イベント「稲佐の浜 夕刻篝火(かがりび)舞」があった。稲佐の浜などを構成文化財とする「日が沈む聖地出雲~神が創り出した地の夕日を巡る~」が4月に日本遺産に認定されており、夕日と篝火に照らされる中、出演団体が優雅な舞や太鼓で来場者を魅了した。

 同町の大土地神楽(国指定重要無形民俗文化財)の保存会神楽方(桐山和弘会長、32人)が、郷土芸能の継承を目的に毎年開き、今年で12回目。神話や夕日に対する地元住民の思いを表現している。今回は、松江市鹿島町佐陀宮内の佐太神社に伝わる、国指定重要無形民俗文化財の佐陀神能の保存会も特別出演した。

 息の合った和太鼓演奏で幕開けした後、大土地神楽方は「八千矛」や「荒神」などを、佐陀神能保存会は「日本武(やまとだけ)」を舞った。

 徐々に日が沈む中、篝火の明かりが幻想的な雰囲気を演出。出雲市の大社小学校5年の中尾南智君(10)は「海で見る神楽は普段と違う気がした」と見入った。

 大土地神楽も構成文化財の一つで、桐山会長(69)は「今までとは違った責任とうれしさがある。これから先も、力を入れて活動したい」と話した。

 「日が沈む聖地出雲」は、薗の長浜(出雲市大社町杵築北~同市多伎町多岐)から島根半島の出雲市猪目町まで約25キロの海岸線を中心としたエリア。灯台や砂浜、神社、神事など23の関連文化財で構成する。

2017年5月28日 無断転載禁止