全仏テニス特派員便り 「今年は暑い」赤土の舞台

ローランギャロスを訪れ、木陰で涼む人たち。例年にない暑さの中、熱戦が始まる=パリ
 「今年は暑い」。3年連続となった全仏オープン取材。パリの空の玄関、シャルル・ドゴール空港から一歩出て最初の感想だ。最高気温20度前後で湿度が低く過ごしやすいというのが、この時期の印象だったが、25度を超えており、送迎車の運転手も、ホテルのフロントも「暑い」とうなずいた。

 そういえば、昨年は雨の大会だった。錦織圭選手は1回戦から降雨中断があり、4回戦は雨による中断を挟み、湿って重くなったボールに苦しんだ末に2年連続8強入りを逃した。全試合中止になった日もあったし、雨続きでセーヌ川が増水し、帰国後、洪水の恐れからルーヴル美術館が休館したというニュースもあった。

 条件は皆同じとはいえ、気まぐれな天候は敵か、味方か。試合勘をつかもうと開幕2日前までスイスで戦っていた錦織選手の体力消耗を考えると、これ以上の暑さはどうか、などと考えながらの会場入りとなった。

 だが、27日に会場内で初めて行われた錦織選手の練習を見て、ひとまずホッとした。力のこもったサーブ、ショットに、痛めていた右手首の不安は感じられなかった。舞台は、見ているだけで暑さが増すようなレッドクレー。したたる汗をぬぐい、いよいよ始まると気を引き締めた。

2017年5月29日 無断転載禁止