ターニングポイント 第3セット第5ゲーム

際どい攻め劣勢覆す

 世界ランク外の格下から第2セットを取り返しても、流れは手中になかった。1セットオールで迎えた第3セットは、先にブレークを許し、0-3の劣勢。初対戦の21歳は勢いがあった。止められるか。一つサービスゲームをキープし、1-3。続く相手のサーブで集中した。

 30-40と、ゲームポイントは、相手に先に握られた。196センチの長身から打ち下ろすサーブは第1セットから変わらず強力だが、踏ん張りどころだ。

 次のサーブはセンターへ。フォアで食らい付いたリターンが相手コート深くを強襲し、ベースラインにかかった。相手が、とっさに打ち返した直後「アウト」とアピールする際どさ。線審の判定は「イン」。

 プレーは続行され、返球に対し、錦織がバックハンドのダウンザラインでエース。これで40-40とし、ジュースに持ち込むと、相手がいら立ち、乱れた。フォアの凡ミスとダブルフォールトで、ブレークバック。ブレーク一つずつで並んだ。

 その後、両者キープが続き、第9ゲームで再びジュースの末にブレークし、このセットを奪って逆転。大会前の実戦不足は、なお懸念材料だが、早めに追い付き、勝機を手繰り寄せるトップ選手の勝負勘をのぞかせた。

2017年6月1日 無断転載禁止