世事抄録 孫7人の命名紙

 めでたいことに今月、7人目の孫が生まれるという。私の責任ではないが、むろん人ごとではない。まずは祝い金を工面しなければならぬし、これまでの6人にしたごとく名前が決まれば命名紙に墨書して贈る役目が待っている。最初の孫に浮かれて書いたのが大失策で、付属の用紙2枚のうちに満足できる文字が仕上がるのか、今回も脂汗を流すはめになるだろう。

 その6人の名前だが、かつて私が心血を注いで子に付けてやった傑作に比べて命名意図が軽い、と内心思っている。もし今度がキラキラネームもどきならば、墨書の憂鬱(ゆううつ)は増すはずだ。ふと不安になって調べてみると希星=きらら、愛羅=てぃあら、七音=どれみ、なんてのがある。うわー、これ読めるの? かわいい盛りならまだしも70歳、80歳になったらどういう顔をすればいいのか、想像がつかない。

 しかも名前には人名用漢字をはじめ全部で2998文字が使用できるのに、流行に惑わされて同名がワンサカいる。もう誰が呼ばれているのか混乱の極み…。と思ったら最近、シワシワネームというのが台頭していると聞く。昭和のにおいがする「○○子」「○○男」などである。ただ、これが『海行かば』『愛国行進曲』を愛唱するたぐいの風潮なら願い下げだ。孫の未来を暗くするやつは絶対許さん。

       (松江市・風来)

2017年6月1日 無断転載禁止