全仏テニス特派員便り 日本のメディア真面目?

トレーニングセンター内のコートで汗を流す錦織圭選手=5月31日、パリ
 「日本のメディアは真面目ね」と受付の女性が言った。ローランギャロスから徒歩5分のところにあるトレーニングセンター。全仏オープンの当日試合がない選手らの練習会場で、入場時、半ばあきれたという感じで言われた。

 センターは昨年できたばかりで新しい。11面もクレーコートがあり、クラブハウスでは食事もできる。幹線道路沿いの立地のため車のクラクションや緊急車両のサイレンがかなり近い。取材していて驚くほどだが、集中しているコートの選手たちは気にならないようだ。

 全仏の期間中、入場できるのは選手やコーチ、報道関係者らに限られる。錦織圭選手の練習時、取材陣は日本の新聞、テレビ、雑誌、フリーライターなどざっと30人。入場許可者に貸し出される腕章は15人分しかなく、想定していたよりかなり多い。そういう訳で、受付の女性は言ったのだ。

 練習開始の10分前で、既に「定員オーバー」だったが、ため息交じりに腕章なしで入れてくれた。

 完全には消えない故障明けの右手首の不安、1回戦の内容に対する不満。そんなものはここに置いていく。何とか立ち会えた練習では錦織選手の思いが垣間見え、真面目に足を運んだかいがあったと思った。

2017年6月2日 無断転載禁止