プロの目 高い修正力を示す

 2年ぶりの8強入りを果たした錦織圭。故障明けの右手首に加え、肩、腰の治療を受けるなど満身創痍(そうい)だが、本人に悲壮感はない。悲願の四大大会制覇まであと三つ。元プロ選手が大会序盤の戦いを振り返り、初の4強進出の鍵を語った。

序盤戦

 いずれもノーシード相手ながら、激戦が続いた序盤戦。プレーの波もあったが、男子国別対抗戦デ杯の元監督、神和住純氏は「トップ選手らしく悪いなりにも修正して切り抜けられている」と及第点を与えた。

 大会序盤の苦しい戦いが、かえって修正力の高さを示した形。元プロの坂本真一氏も「劣勢で苦しいときでも、その時の最善の策を考え、実行できる」と評価した。

 「必ずしも調子がいいからと言って勝てるものでもないのがグランドスラム」と坂本氏。3回戦では腰の治療も受けた劣勢の第4セット途中で雨天順延となるなど、運も味方。万全と言えない体の状態も「気負いがなくなり、かえっていいのかもしれない」(坂本氏)とし、右足親指のけがで出場が危ぶまれながら準優勝した2014年の全米オープンのムードも感じ取る。

2017年6月7日 無断転載禁止