輝(き)らりキッズ キッズシェフ豊かな食学ぶ

キッズシェフ講座で地元産の米粉を使ったパンケーキを作る植田理央さん=島根県邑南町日和、町立食の学校
 A級グルメの町・邑南「郷土料理振る舞いたい」

    植田 理央(うえだ りお)さん (矢上小6年)

     菓子作りなど体験講座に参加

 本物のコックみたいな格好(かっこう)で料理をしているのは島根県邑南(おおなん)町立矢上(やかみ)小学校6年の植田理央(うえだりお)さん(12)です。同町日和(ひわ)の町立食の学校が来年3月まで開くキッズシェフ講座(こうざ)に参加する植田さんの表情(ひょうじょう)は、真剣(しんけん)そのものです。

 植田さんが住んでいる邑南町には、地元の新鮮(しんせん)な食材を最大限(さいだいげん)に生かした「A級グルメ」という料理があります。中国山地にある町ですが、A級グルメを提供(ていきょう)する町内のイタリアンレストランには、全国から多くの人が来店して食事を楽しみます。

町内においしい食材があるから、全国の人を喜ばせる料理ができるのです。田舎(いなか)だから何もないと諦(あきら)めるのではなく、地元に目を向けると誇(ほこ)れるものがあることが分かります。キッズシェフ講座は「誇り」を知ることができ、植田さんが参加するのは今年で3年連続です。「家でお母さんの手伝いをするうちに、自分でもいろんな料理を作れるようになりたいと思った」と理由を話します。

先生が実演する菓子作りの様子に見入る植田理央さん(中央右奥)=島根県邑南町日和、町立食の学校
 講座では菓子(かし)作り、西洋料理、農作物の収穫(しゅうかく)などいろいろな体験をして、食の楽しさや大切さを学びます。講座の中でも植田さんが楽しみにしているのが郷土(きょうど)料理で、「昔はどんなものが食べられていたかを知りたい」と言います。町内の食文化として、羽須美地域(はすみちいき)にコイ料理があります。「コイを食べる発想がなかったので食べてみたい」と興味(きょうみ)を持ちます。

触(ふ)れることのないものだと思ったけど、知っている料理もあった。郷土料理は、そこまで遠い存在(そんざい)ではないかもしれない。どんな料理があるかを自分でも調べたい」と関心を寄(よ)せます。

 家に帰ると3人の弟がいます。卵(たまご)焼きやみそ汁(しる)などを作って食べてもらいますが「味は大丈夫(だいじょうぶ)か心配になる」と不安なときもあります。しかし、弟たちがおいしそうな顔をすれば、達成感があります。人に食べてもらう喜びを感じるのは、本物の料理人と変わりません。

 植田さんは「町外の人に郷土料理やA級グルメについて話せるようになり、作った料理を食べさせてあげられるくらいの腕前(うでまえ)になりたい」と目を輝(かがや)かせます。住んでいる町の良さに気付くことによって、受け継(つ)がれてきた地域の食文化は未来へとつながっていきます。

 <プロフィル>

【好きな教科】図工、家庭科

【好きな果物(くだもの)】桃(もも)

【好きなスイーツ】マカロン

【好きな色】赤

【趣味(しゅみ)】読書

2017年6月14日 無断転載禁止

こども新聞