「瑞風」乗客に出雲神楽を 17日運行開始

本番に向けて練習に励む神西神代神楽保存会のメンバー=出雲市神西沖町
 17日にデビューするJR西日本の豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」。島根県内の立ち寄り観光で目玉の一つになるのが神楽だ。原則週1回のペースで乗客が訪れる「神楽の宿」(雲南市大東町須賀)では地元団体が毎回上演。県内で初めて乗客が降りる19日の出雲市駅では、地元の保存会が出雲神楽を披露し、歓迎する。JR西幹部も神楽に高い関心を示しており、地元関係者は魅力発信に期待を寄せている。

 神楽の宿は、大阪・京都駅を発着する山陽・山陰コース(2泊3日)2日目の立ち寄り観光地。かつてかやぶき屋根の民家で舞われた神楽を保存するため、再現された建物で、瑞風の乗客に対しては来年3月まで、雲南市内の8団体が交代で上演する。

 22日の初日は和野神楽社中(同市大東町山王寺)が登場。同市観光協会の内藤毅観光推進員(51)は「古くからの伝統をそのままの形で受け継ぐ出雲神楽は、『日本の原風景』という瑞風の旅のコンセプトにマッチしている」と強調。「雲南が誇る伝統文化に触れてもらい、石見神楽に負けないくらい出雲神楽の知名度が高まってほしい」と期待した。

 神楽はJR西幹部の中でも関心が高い。社長時代に浜田市を訪ねた真鍋精志会長(63)は、偶然見た石見神楽に魅了され、DVDや資料を買い集めたという。昨年3月、雲南市を訪ねた際は「中国地方には数々の神楽があり、瑞風の乗客にはまず出雲神楽を堪能してもらう」と意欲を示した。

 19日の出雲市駅での歓迎イベントでは、江戸時代の神職神楽の流れをくむ出雲市無形民俗文化財の神西神代神楽が上演される。同市神西地区の住民でつくる保存会がヤマタノオロチ退治の演目を披露する予定で、須谷堅治会長(67)は「島根の神楽を広く知ってもらい、興味を持ってほしい」と語った。

2017年6月17日 無断転載禁止