世事抄録 孫の誕生

 娘が結婚し、ホッとしていたのもつかの間、今年5月末には幸せなことに元気な女の子を授かることができた。若干の抵抗感はあるが必然的におじいちゃんになってしまった。

 わが家の家系は一世代ごとに子供の性別が男だけ、女だけに分かれていたので、次は男の子だらけの順番のはずだった。私だけが勝手に男の子だと決めつけていたが見事に裏切られた。まあ、健康で元気に生まれてくれたから何も言うことはない。

 これを契機に人生の周期(サイクル)に思いを巡らせることが多くなった。人は自らの意志では何もできない状態で生まれる。成長とともに寝返りをうち、ハイハイをするようになり、ある日突然二本足で自ら立ち上がり、片言を話すようになり、歩き始め、日々成長を遂げる。そして、その過程をさかのぼるように、加齢とともに、立ち上がれなくなり、ハイハイするようになり、寝たきりとなり、人生を終えることとなる。

 父を見送り、母も充実した日常生活を過ごせなくなり、デイサービスを利用しながら、その他の日は家に独りぼっちでいることが多くなった。小さなその背中を見ていると、本当に寂しく思える。

 今まさに赤ちゃんが生まれてきた時のように、顔を見ながらいろいろと話しかけなくてはいけない時期になったなぁと思う。

(雲南市・マツエもん)

2017年6月29日 無断転載禁止