正念場の錦織 30代ベテラン奮闘若手台頭 競争激化

 テニスの男子シングルス世界ランキング9位の錦織圭(日清食品、松江市出身)が四大大会初制覇に挑むウィンブルドン選手権(7月3日開幕)が迫る。今季は四大大会初戦の全豪オープンで35歳のロジャー・フェデラー(スイス)、第2戦の全仏オープンでは31歳のラファエル・ナダル(スペイン)がそれぞれ復活優勝。フェデラーら「ビッグ4」の壁の前で足踏みが続く「次世代」の先頭争いが、20代前半の台頭で一層激しくなる中、巻き返しが期待される。

芝の聖地で巻き返しへ

 いずれも30代となったフェデラー、ナダルら4人とともに「ビッグ5」と称されるスタン・バブリンカ(スイス)を除くと、30代の四大大会優勝は、32歳のアンドレ・アガシ(米国)が制した2003年の全豪オープンまでさかのぼる。21歳のフェデラーがウィンブルドンで四大大会初制覇を果たした年だ。

 今季はさらに四大大会とそれに次ぐ格付けのマスターズの計7大会でみても、フェデラー、ナダルが3勝ずつ。全仏オープン準優勝の32歳のバブリンカを含め、決勝進出者の大半を占めるのも30代だ。

 フェデラーら、不世出の世代の息の長い活躍が「高齢化」の最大の要因だが、27歳の錦織や昨年のウィンブルドン準優勝の26歳ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)らを中心とした次世代が、壁を突き破れない結果でもある。

 一方、錦織が昨季2度決勝進出を果たしたマスターズで、今季30代を除く唯一の優勝は20歳のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)だった。

 昨季の四大大会とマスターズの決勝進出者で最年少は25歳だったラオニッチで、続いて26歳の錦織だったから、A・ズベレフやマドリード・オープン準優勝の23歳ドミニク・ティエム(オーストリア)の躍進は「錦織世代」に取って代わろうかという、新世代の台頭として際立った。

 芝の実戦不足や体調不安も抱えるウィンブルドンで、錦織は過去16強が最高。四大大会で唯一8強以上がない芝の聖地で、若手の壁となり、自ら時代を変えるための戦いに臨む。

2017年6月30日 無断転載禁止