特派員便り 聖地に名を胸高鳴る

130回の大会の歴史に名を刻んだ優勝者の名前が並ぶボード=ウィンブルドン
 言葉で表せない重み。「聖地」と呼ばれるウィンブルドンの会場の至るところで感じるのは、まさに歴史と伝統だ。

 記者3年目、初めての海外取材で四大大会の舞台、ロンドンにやって来た。手入れの行き届いた芝のコート、建物の壁の風合いなど、目にするものの一つ一つが積み重ねられた歴史の一部だと思わされる。

 センターコートの建物から入り、会場内を東西に走る通路を進むと、学校の黒板のような、壁のボードに引き寄せられた。それは男女のシングルス、ダブルス歴代優勝者の一覧。まさに過去130回の大会の歴史だ。

 1877年から、中断を挟んで連なる名前を追った。男子シングルスのみ、アマチュア選手で行われたという第1回は「SW Gore」。今に残る1800年代の写真や映像からイメージするモノクロの世界で、ゴアはどんなプレーで見る人を引きつけ、歓喜の主役となったのだろう。

 近年は「ビッグ4」が独占。ロジャー・フェデラー(スイス)7度、地元のアンディ・マリー(英国)2度と、数えながら、まだ今はない「K・Nishikori」の名が刻まれる日を思うと胸が高鳴った。

2017年7月2日 無断転載禁止