特派員便り 夢膨らむセンターコート

1922年完成のセンターコート。世界の選手の憧れの舞台だ=ウィンブルドン
 18番まである中の12番コート。錦織圭選手のウィンブルドン1回戦の舞台だ。間仕切りを挟んで芝のコートが並ぶ中の一つ。4、8番コートを挟んだセンターコートの威容と比べると、伸び伸びとした空気が漂う。

 昨年はセンターコートに次ぐ1番コートで始まり、自己最高の16強と並んだ3回戦ではセンターコート初勝利も手にした。

 世界ランキング6位だった昨年から三つ下がり、上位8シードから外れた今年。「置かれた状況で頑張るしかない」という会見の言葉に「取り返すのはプレーで」という覚悟がにじみ、グッときた。

 1065席の12番コートの14倍、約1万5000人収容のセンターコートに足が向いた。完成は1922年。初夏の日差しを浴びて輝く芝の舞台は、何とも言えず神聖な感じがした。

 1年のうち、この大会の期間中の2週間だけ使用される、世界中の選手が憧れる舞台。取材する側でさえ高揚感を覚えるほどだ。

 心身とも充実した錦織選手ならどんなプレーを見せてくれるだろう。それが決勝ならどんな興奮に襲われるだろう。初めて踏み入れたセンターコートで夢が膨らんだ。

2017年7月4日 無断転載禁止