仕事みてある記 楽しく暮らす自然な姿知って

「イルカの自然な生活ぶりを知ってほしい」と、シロイルカのナスチャとパフォーマンスのトレーニングに当たる石島佳奈さん。キスをおねだりすると「チュッ」=しまね海洋館アクアス
イルカ飼育員(しいくいん)

石島 佳奈(いしじま かな)さん(浜田市・江津市)

 「イルカの自然な生活ぶりを、パフォーマンスを通して知ってほしいのです」と話す、しまね海洋館アクアス(浜田(はまだ)市・江津(ごうつ)市)のイルカ飼育員(しいくいん)、石島佳奈(いしじまかな)さん(26)。今日は私シロイルカのナスチャ(メス、推定年齢(すいていねんれい)19~21歳(さい))が、イルカ飼育員の仕事を紹介(しょうかい)するね。

 「こっちだよ」。お姉(ねえ)さんが手招(てまね)きします。目が合うと「ピー」とプールに笛(ふえ)が響(ひび)き、好物(こうぶつ)の魚がもらえるの。これを合図(あいず)に、食事兼(けん)トレーニングタイムの始まりです。 

 ほっぺを近づけ指を立てるのはキスのおねだりだから、伸(の)び上がって「チュッ」。おでこにタッチは「プールに浮(う)かんでいる遊具(ゆうぐ)を取っておいで」のサイン。ボールなどをくわえて来て、渡(わた)すの。上手(じょうず)にできたら笛が鳴(な)り、魚がもらえるのよ。

 「イルカは遊びの天才」なんだって。ボールや、ロープなどで作られたおもちゃで遊んでいるとね「面白(おもしろ)い」行動をするみたい。バブルリングも、自分たちが自然にやっていたことなの。そんな、私たちの普通(ふつう)の姿(すがた)が表れる約100種類を練習し「パフォーマンス」と呼(よ)んで、見てもらっているの。でも「トレーニングはパフォーマンスのためではなく、暮(く)らしを楽しむ刺激(しげき)」なのよね。

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 お姉さんは東京都出身。小学2年の時、水族館でシャチのショーを見て「これをやりたい!」と、ビビっときたそうよ。専門(せんもん)学校で、イルカなどの飼育や訓練に当たるドルフィントレーナーの勉強をして、潜水士(せんすいし)やダイビングの資格(しかく)、船に乗る免許(めんきょ)も取り、アクアスに入ったの。

 シロイルカは7頭いて、ニシン、イカナゴ、サバ、サンマを1日当たりそれぞれ35~15キロを5回に分けて食べます。健康状態(じょうたい)や体重を調べ、カロリーを計算した魚を配分通りに用意し、パフォーマンスの相手役でもあるの。アザラシ5頭、アシカ3頭も世話していて、しぐさの意味をお客さんに説明するのも仕事なの。

 「性格(せいかく)や運動神経(しんけい)が違(ちが)う一頭一頭に合うトレーニング方法を、失敗を重ねながら探(さが)します。してほしいことにイルカたちが応(こた)えてくれたり、お客さんに『感激(かんげき)した』と言ってもらうとうれしい」みたい。

 イルカプールは、来年3月下旬(げじゅん)まで改修(かいしゅう)工事中なの。今、完成後の新しいプールで見てもらう新しいパフォーマンスを一生懸命(いっしょうけんめい)、考えているようですよ。私たちも楽しみなの。

★メッセージ

 今、夢(ゆめ)や目標がある人は全力で挑(いど)んでください。苦しいことがあっても努力していれば、道は必ず開けます。やりたいことが見つからない人は、何をしている時が一番楽しいか考えてみてください。そこにヒントが隠(かく)れているかもしれませんよ。楽しいと思えることに全力を注(そそ)いで頑張(がんば)ってくださいね。

2017年7月12日 無断転載禁止

こども新聞