きらめく星 さそり座とてんびん座

土星、さそり座、てんびん座=6月4日、出雲(いずも)市湖陵(こりょう)町で撮影(さつえい)
土星とアンタレスが目印

 星座(せいざ)探(さが)しのこつは、明るい星があったり、形がわかりやすかったりして目立つ星座から始めることです。一つ星座が見つかったら、さらにその隣(となり)の星座の星もたどりましょう。そうすると、もっと星座が覚えられます。

 夏の代表的な星座の一つ、さそり座を見つけるには、アンタレスという赤っぽくて明るい星が目印(めじるし)になります。今の時季なら午後9時ごろ、南の空の低いところで光っています。今年に限(かぎ)っては、アンタレスの左側にもっと明るい土星が見えていて、それもよい手がかりになります。

 アンタレスを通るS(エス)字形の星の並(なら)びが、サソリの体を表しています。さそり座は、明るい星があるだけでなく、形もわかりやすい星座です。

 さて、次にさそり座の隣の星座を見つけましょう。サソリの頭の先に、ひらがなの「く」の字を裏返(うらがえ)した形に星が並んでいます。これが、てんびん座です。ぜひさそり座と一緒(いっしょ)に覚えてください。

 この形はなかなか天秤(てんびん)には見えないかもしれません。それでも例えば、「く」の字を横にして「へ」の字にすれば、天秤に似(に)ていると思えてきませんか。

 古代、てんびん座はさそり座の一部で、サソリの爪(つめ)にあたる部分だったという話があります。なるほどそれだと、はさみを前に突(つ)き出した立派(りっぱ)なサソリが描(えが)けますね。

 やがて、てんびん座がさそり座から離(はな)されると、今度は反対側のおとめ座と結びついた物語が作られました。おとめ座は正義(せいぎ)の女神(めがみ)とされ、この女神が人の善悪(ぜんあく)を量(はか)るときに使う天秤だと考えられるようになったのです。

 さそり座とおとめ座にはさまれ、その両方の星座と関係を持つてんびん座ですが、探(さが)し方はさそり座からが簡単(かんたん)だと思います。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2017年7月12日 無断転載禁止

こども新聞