豪族・益田氏 功績知って 島根県立石見美術館で9月企画展

 中世に現在の益田市域を治め、日本海交易を通して勢力を拡大した豪族・益田氏の実相を紹介する企画展「石見の戦国武将-戦乱と交易の中世-」が9月30日、島根県益田市有明町の県立石見美術館で開幕する。3年ぶりに里帰りする「益田家文書」や同市内の遺跡から出土した海外の陶磁器など約100点を展示し、益田氏の海洋領主的性格を明らかにする。

 群雄割拠の中世石見で、武略と経済力を背景に有力武将として名をはせた益田氏の功績について広く知ってもらおうと同美術館と県古代文化センター、益田市、山陰中央新報社などが主催。益田家文書を所蔵する東京大史料編纂所の協力を得て開く。

 国宝1点、国重要文化財5点を含む貴重な文化財や出土品などを展示。益田市立雪舟の郷記念館所蔵で、室町時代の画聖・雪舟が益田家第15代当主を描いた「益田兼堯(かねたか)像」(重文)や、いずれも益田家伝来の安土桃山~江戸初期のかぶと、鎌倉末期の名工・来国光の刀剣なども出品される。

 益田家文書からは、第19代当主の益田藤兼と元祥(もとよし)親子が戦国大名・毛利元就をもてなした料理の献立や虎の毛皮など元就への献上品を記した目録を展示。市内の国史跡・中須東原遺跡から出土した中国、東南アジアの陶磁器などとともに、日本海交易で得た益田氏の財力の一端を紹介する。

 主催者が14日、同市有明町の県芸術文化センター・グラントワで共同会見し、企画展の趣旨や概要、展示品を説明した。同美術館長の澄川喜一・グラントワセンター長は「全国に益田を発信する好機としたい」と強調し、山本浩章市長は「企画展を通して子どもたちに益田の魅力に気付いてほしい」と期待を寄せた。

 会期は11月13日までで、毎週火曜日休館。観覧は有料。

2017年7月15日 無断転載禁止