世界変えた石見銀山 出雲と大田で特別展開幕

石見銀山遺跡の銀を介した日本と世界のつながりを示す長崎の地図に見入る来場者=大田市大森町、石見銀山資料館
 石見銀山遺跡(大田市)の世界遺産登録10周年を記念した特別展「石見銀山展-銀が世界を変えた-」が14日、島根県立古代出雲歴史博物館(出雲市大社町杵築東)と石見銀山資料館(大田市大森町)で開幕した。世界の文化や経済に影響を与えた石見銀山の価値と魅力を伝える貴重な展示物に、来場者が見入った。

 このうち、石見銀山資料館では「世界とつながる日本」を主題に254点を展示。石見銀山の銀を介し、主に長崎を窓口に日本と諸外国との交流、貿易が発展した様子をうかがわせる地図や絵巻、絵馬が並ぶ。外国の排水技術を取り入れた鉱山の採掘現場を描いた図などもある。

 さらに、銀貿易の拡大に伴って国内で学問や文化が成熟した歴史を紹介しようと、輸入した医学、自然科学、農業など幅広い分野の洋書を展示。江戸期に日本で生産された顕微鏡や望遠鏡なども出展され、取り入れた知識、技術を国内で独自に発展させた先人の努力と知恵を伝えている。

 開会式には約70人が出席し、竹腰創一大田市長は「石見銀山の保存と活用の取り組みを続けつつ、遺跡を未来へ着実につないでいく、あらためてのスタートとしたい」と述べた。

 一方、古代出雲歴史博物館では「銀でつながる世界」をテーマに291点を展示。石見銀山と同時期の16~17世紀に最盛期を迎えたボリビアの世界遺産・ポトシ銀山で銀精錬に使われた道具や、アルマジロを模した文鎮など日本初公開となるポトシの銀関連品が並ぶ。

 特別展は島根県、大田市、山陰中央新報社などでつくる実行委員会と同博物館、同資料館が主催。両館とも展示は9月3日まで。

2017年7月15日 無断転載禁止

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