空き店舗改装で缶詰バー 松永さん(県立大3年)入賞の起業プラン実現

缶詰バーの開店に意気込む県立大3年の松永稜太朗さん
 県立大総合政策学部3年の松永稜太朗さん(20)=浜田市長沢町=が21日、浜田市紺屋町の商店街の空き店舗に「缶詰バー」をオープンする。官民でつくる「はまだ産業振興機構」の地域活性化アイデアコンテストで入賞したプランを実現。2011年に始まった同コンテストで初めて起業にこぎ着け、「商店街と学生をつなげる拠点にしたい」と意気込んでいる。

 缶詰をつまみにカクテルを楽しめるダイニングバー「mr・kanso(ミスターカンソ)」浜田店を開店する。サンマのかば焼きなど定番からアザラシやエゾシカのカレーといった変わり種まで、約100種類の缶詰とドリンクメニューを用意する。

 1年前に閉店した果物店(約40平方メートル)を21席の飲食店に改装。開業資金約450万円のうち、約160万円は市の補助金を受け、残りは貯金や家族からの援助を充てた。経営ノウハウを得るため、大阪市に本部のある缶詰バーチェーンの浜田支店として開業する。

 大阪市出身の松永さんは、母で大阪市立大の松永桂子准教授(地域経済論)が県立大に赴任していた時期、浜田市で暮らした。近隣住民とつながりが強い浜田に再び住みたいと思い、県立大に進学した。

 キャンパスでは、約100人の学生が地域活動で協働する「てごねっとサークル」の部長を務める。地域を元気にする一助になりたいという思いから、16年12月に同コンテストに応募し、入賞した。実際に起業する学生は出ていないと聞き、「自分が突破口になりたい」と開業を決意した。

 浜田市内には大正初期、缶詰工場が14社もあったが、1991年にはなくなった。市内の缶詰工場の復活を願い、「いずれは浜田産の缶詰を扱いたい」と思い描く。将来は「店を続けて、浜田に骨をうずめたい」と強い意志を持つ。

 松永准教授は息子の起業に「少しでも地元にお金が落ちる仕組みが定着すれば」と願い、紺屋町商店街振興組合の段原良則理事長(54)は「商店街に若い人が増える中心、拠点になってほしい」と期待を込めた。

2017年7月21日 無断転載禁止