「テレワーク・デイ」と「体育の日」

 情報通信技術を活用し、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方をするテレワーク。大手企業を中心に導入が進む。7月24日は、総務省などが推進する「テレワーク・デイ」だった▼山陰ではなじみが薄いが、それも当然。2020年東京五輪の会期中、官公庁や企業に在宅勤務などを促し、会場周辺の交通混雑を緩和するのが狙いだ。会場となる東京やその周辺対象の予行演習で、20年まで、五輪開幕日の7月24日に行うという▼参考にしたのが、12年に開催されたロンドン五輪。交通混雑によりロンドン市内での通勤に支障が生じるとの予測から、市交通局がテレワークの活用を呼び掛け、8割の企業が賛同。会期中の混雑を回避したという▼ロンドンでは企業の生産性向上につながったこともあり、総務省などは東京五輪を機にテレワークを全国に広め、働き方改革のレガシー(遺産)にしたい意向だ。だが東京一極集中に拍車を掛けそうで、地方からすると、少し冷めた目で見てしまう▼一方で地方も思いを共有できそうなのが、大会関係者の間で浮上している、20年に限り「体育の日」を10月から開幕日の7月24日へ移す案。これも交通混雑の緩和が狙いだが、開会式への注目はより高まるだろう▼同じ東京五輪でも、1964年の前回は気候のいい10月だったが、今回は猛暑の中での開催。屋外競技の選手はもちろん、観客のケアも不可欠だ。開幕まで3年を切った2020年東京五輪。交通混雑以上に、暑さ対策が深刻になりそうな気がする。(健)

2017年7月27日 無断転載禁止