松江歴史館で祈祷札1年ぶり公開 実物見て城に関心を

1年ぶりに展示する祈祷札など国宝の品々=松江市殿町、松江歴史館
 松江城天守が完成した年代が記され、天守の国宝化につながった祈祷(きとう)札が松江市殿町の松江歴史館で1年ぶりに公開されている。国宝指定から2年が過ぎ、多くの市民や観光客に改めて松江城へ関心を寄せてほしいと、松江城に関する他の所蔵品と合わせ、31日まで展示している。

 城の完成時、2本の通し柱に末永い繁栄を願って打ち付けたという祈祷札2点のうち1点には、「慶長十六」(1611年)と書かれた文字がはっきり読み取れる。

 このほか、安全に築城できるよう願って、「鎮物(しずめもの)」として南西の石垣の下に埋めた祈祷札とやりや玉石、建築中に柱に打ち付けた祈祷札4点もある。

 建築前から完成までの3段階で用いた祈祷札がそろっているのは全国の国宝天守でも松江城だけという。

 所蔵品は普段はレプリカや写真での展示にとどまっており、同館の木下誠学芸係長(43)は「まさに時代を超えた資料。子どもたちにも実物の迫力や存在感を感じてほしい」と来館を呼び掛けている。

2017年8月13日 無断転載禁止