島根の民芸品ドバイで インド人実業家が商談 障害者支援の一環

障害者が製作した石見神楽の衣装を試着し、工房を見学するファキーさん=浜田市金城町下来原、ワークくわの木
 中東・アラブ首長国連邦のドバイを拠点にするインド人実業家の男性が21日から3日間、松江、浜田両市で、障害者が働く3事業所を視察した。男性は、世界各地で障害者が製作する民芸品の輸入販売を社会貢献につなげたいと事業を展開。石見神楽の衣装や面など日本の伝統文化を色濃く反映した島根の民芸品を気に入り、「ぜひドバイで展示・販売したい」と仕入れに前向きな意向を示した。

 視察に訪れたのは、空港などの土産物店に工芸品を卸す会社などを経営するファキーさん(47)。ドバイを中心に約70店舗で各国の民芸品を販売しているという。社会貢献活動として、全商品の2割を障害者が働く事業所などから仕入れ、販路拡大の一翼を担っている。

 インド南部ケララ州の出身で、2月に同州コチ市であったケララ産業展で山陰インド協会(松江市)が初出展したブースを訪れたのが縁となった。「ドバイでは日本の民芸品に興味を持つ人が多いが、取り扱う店が少ない」といい、協会事務局に問い合わせて視察が実現した。

 21、22の両日は松江市北堀町のごうぎんチャレンジドまつえと同市古志町の四ツ葉福祉会を視察。23日は浜田市金城町下来原のいわみ福祉会が運営するワークくわの木を訪れて、利用者が製作する神楽面や衣装を試着した。ファキーさんは「伝統的で素晴らしい技術を持っている。一歩一歩、ビジネスを進めていきたい」と、積極的な姿勢を示した。

 ワークくわの木で営業を担当する佐々木満さん(38)は「培った物づくりの技術を多くの外国人に知ってもらいたい。このチャンスを生かしたい」と期待した。

 ファキーさんは29日までの来日期間中、島根のほか、奈良、東京、大阪などに滞在し、仕入れ先の拡大を図る。

2017年8月24日 無断転載禁止