女子ログ 子どもの話ばかり

 わが子や孫は、目に入れても痛くないほどかわいいものらしい。私には子どもがいないので実感したことはないが、その愛情は自分の中に抑えきれず、往々にして周りにあふれだす。

 去年、県外に住む伯父が、帰省時に出席した同窓会での出来事を話してくれた。私はその話を今でも時折思いだす。

 会では、久しぶりに会う友人たちを前に1人ずつ近況報告する時間があった。還暦を過ぎた旧友が今何をし、何を思うかと耳を傾けていると、ほとんどの人が自分のことはさておき、孫のことばかりを話す。順番が回ってきた伯父は、たまりかねてこう言った。

 「世の中には子どもや孫がいなくて、人知れず悲しみ、悩んでいる人がいる。年を重ねて経験を積んだ私たちが、公の場で、こうした立場や気持ちの人に配慮しないでものを言うのはいかがなものか」

 はっとした。伯父には数年前に結婚した子どもがいるが、孫はいない。普段気にするそぶりは見せずとも、引け目を感じていたのだ。だから、孫の自慢大会にうんざりした。

 私は結婚して以来、「お子さんはまだ?」と尋ねられるたびに居心地が悪く、言葉を濁してきた。だが、子どもを待ち望みいとおしく思う気持ちは分かるだけに、私は相手を責めることができない。

(出雲市・くるみ)

2017年8月25日 無断転載禁止