外国人向け観光EV実験 鳥取県など6者 事業化へ可否見極め

実証実験に向けて改良する超小型電気自動車「コムス」=鳥取市東町1丁目、知事公邸
 外国人観光客向けに多言語の誘導システムを搭載した全国初の超小型電気自動車(EV)を走らせる実証実験が10月中旬、鳥取県岩美町の山陰海岸ジオパーク周辺で始まる。自然豊かな地域で環境に配慮した新たな観光スタイルを提供するのが狙い。県や同町、トヨタ車体(愛知県刈谷市)など官民6者が実施主体となり、車両改良や有料での貸し出しサービスに2018年11月まで取り組み、採算性などを考慮しながら事業化の可否を見極める。

 28日に実施主体の6者が実証実験を推進する協定を結び、概要を発表した。

 実験はトヨタ車体の超小型EV「コムス」を改良。全長約2.4メートル、幅約1.1メートルの1人乗りで、道幅が狭いジオパーク周辺の道路にも適している。今後は起伏の激しさに対応できるよう改良する。

 加えて、青森市のベンチャー企業が持つ情報通信技術を使い、人工衛星「みちびき」で車両に組み込んだ位置情報を把握。右側通行が多い外国人の日本での運転の危険などを察知し、専用ヘッドセットから4~5カ国語で注意喚起をするほか、観光案内にも生かす。

 貸し出し場所は岩美町浦富の浦富海岸遊覧船乗り場の一角に整備。貸し出しは18年4月に始める予定。車両10台と電動アシスト自転車10台を置き、智頭石油(鳥取県智頭町智頭)が管理、運営を担う。JTB中国四国(広島市中区)も旅行商品の造成で協力する。

 2年間の総事業費は車両改良や拠点整備などで約7500万円。環境省の補助事業を活用するほか、鳥取県と岩美町も計1千万円を負担する。利用料金は6者でつくる「県観光モビリティ研究会」が今後設定する。

2017年8月29日 無断転載禁止