ブータン 美術教育手助け 浜田市事業団学芸員2人派遣

ブータン王国での活動について説明する高野訓子学芸員(右)と糸川孝一学芸員(左)
 浜田市教育文化振興事業団は、国際協力機構(JICA)の技術協力事業の委託を受け、市世界こども美術館(浜田市野原町)の学芸員2人をブータン王国に美術教育支援の目的で派遣する。JICAの事業期間は3年で、派遣する学芸員は、期間を通して同国の美術教育について助言し、美術教材に活用できる自然素材を調査する。

 JICAの事業では毎年、同美術館の学芸員らが年1回、期間を決めて同国を訪問する。同国からは年1回、美術教員らが浜田市を訪れ、市内の美術館で絵画鑑賞や小中学校の視察をする予定。視察した教員は帰国後、校内研修会などを通して他の教員を指導する。

 今回派遣するのは、高野訓子学芸員(48)と糸川孝一学芸員(46)。派遣期間は9月1~9日で、同国の美術教育の現場を把握し、今後の事業内容を協議する。高野学芸員は「現地の状況を調査し、今後の美術教育の手助けをしたい」と意気込みを語り、糸川学芸員は「ブータンの子どもたちの感性や想像力を養う一助になればうれしい」と話した。

 事業期間中は、派遣された学芸員が首都のティンプーをはじめ、パロ、ハの3都市の小中学校を訪問し、クリや木、土などを使った工作方法などを助言する。またブータン王立教育委員会と協議し、自然素材でつくる工作などをまとめた参考資料を制作し、来冬の刊行を目指す。

 浜田市によると、同国では、国内約700校のうち208校でしか美術の授業が行われておらず、画材や教材の確保に苦慮しているほか、指導者が不足し、美術館もないため、子どもたちが美術に触れる機会が少ないという。

2017年8月29日 無断転載禁止