女子ログ お盆のできごと

 松江から車で知人が、さらにその知人の友人のフランス人が東京から古いイギリス製のバイクでやって来て、わが家に1泊。翌朝、松江に出発しようとしたら、バイクの後ろのタイヤがパンクしている。お盆まっただ中。JAFはすぐには来てくれないだろう。町までは谷を下って7キロ。どうにか行ったとしても店は開いてるのか。

 はす向かいのおうちなら、パワーショベルをはじめ重機をたくさん持っているし、息子さんの車は低いエンジン音の車だし、バイクにだって詳しいのでは、と今思えばなんともふんわりとした根拠で助けを求めた。息子さんは、じゃあ行くよとひょいっと来てくれた。

 大変なことをお願いしてしまったとちょっと後悔した。寄せ集めの道具でタイヤを外すのは、技術が必要なうえ、かなりの力仕事。息子さんの額から汗がとめどなく流れている。外れてからはするすると修理が進む。見守るご近所さんが増えていく。自転車の空気入れで空気が入り、ポンッと弾んだ音がした。

 お礼を言って出発しようとしたら近所の猟師さんに呼び止められた。お守りにとクマの牙をバイクの鍵につけてくれた。

 2日後、「私を助けていただいたご近所の方々に」と無事到着した松江から和菓子が届いた。

    (鳥取県八頭町・桃子)

2017年9月6日 無断転載禁止