女子ログ 感謝と誓い

 今春、祖母が100年の生涯を終えた。入所していた介護施設で、息を引き取る間際まで見守っていた時、介護士の女性が「100年もの間、休まずに動かし続けていた心臓を、ゆっくり休ませてあげてください」と私たち家族に告げた時のことを、今でも鮮明に覚えている。

 直接話を聞いたことはないがこの100年間で、当然戦争を経験しているだろうし、子を失う悲しみも伴侶に先立たれるつらさも味わってきた。どんなにつらくても苦しくても、祖母の心臓は休むことなく動いてきたのだ。

 生前、認知症だった祖母は、100歳を迎える前に「総理大臣から表彰された」とよく話していたが、それは後に本当になって、私たちは驚いた。100年、それは想像もできないほどの長い年月だ。

 祖母からみれば年端もいかない、若輩者の私ができることといえば、自分の寿命が何年先か分からずとも、その瞬間まで生き抜くことだと思う。どんなにつらく苦しい局面を迎えても、自分に恥じないようにその時を精いっぱい生きる。誰のためでもなく自分のために。

 特別難しいことでもなく、日常の中で楽しむことでも、好きなことをするでも何でも構わない。私は後悔のないように、最後まで自分を生きていくだけだ。

(松江市・アスチルベ)

2017年9月15日 無断転載禁止