企画展「大美保関単通」始まる 松江歴史館

新庄正典学芸員(左)から展示品の説明を受ける来場者
 海上交通の要衝として栄えた松江市美保関町の歴史や、美保神社(松江市美保関町美保関)への信仰を物語る品々を集めた企画展「大美保関-出雲国の玄関口」が15日、同市殿町の松江歴史館で始まった。北前船で使われたコンパスや、日本最古級のアコーディオンをはじめ78点が並び、来場者の関心を集めている。11月5日まで。

 美保関は江戸時代以降、北前船などの往来でにぎわった。一方、美保神社に祭られる三穂津姫命(みほつひめのみこと)は五穀豊穣(ほうじょう)、えびす様として知られる事代主神(ことしろぬしのかみ)は海上安全などの神であるとともに、いずれも歌舞音曲の神として信仰を集めた。このため古くから同神社には、全国各地から楽器類が奉納された。

 企画展では、松江藩家老の朝日千助が美保神社に奉納し、日本に現存する最古級のアコーディオンや、松江藩の軍艦「八雲丸」が持ち帰り、奉納したスイス製のオルゴールなど、美保神社が所蔵する重要有形民俗文化財の楽器類25点を展示した。オルゴールは会場で音色を流している。

 他に、北前船で使われたコンパスや遠眼鏡、日時計、船での取引に使われた両替天秤、美保関を舞台とした「国譲り」神話などを描いた絵巻物も並べた。

 この日はオープニングセレモニーを行った後、同館の新庄正典学芸員が展示品を解説するギャラリートークを行い、来場者約50人が耳を傾けた。

 松江市八束町波入の建田浩一さん(82)は「美保関の近くに住んでいるのに、知らないことばかりだった。とても勉強になった」と話した。

 開館時間は、30日までは午前8時半~午後6時半、10月から午前8時半~午後5時。9月21日、10月19日は休館する。入場料は大人500円、小中学生250円。

2017年9月16日 無断転載禁止