世事抄録 16歳の夢は100歳

 先日、ある男子高校生(16)の将来の夢を聞かせてもらう機会があった。人生の先輩としてアドバイスも求められたが、公務員一筋の人生を送っただけの小生には、大したアドバイスもできなかった。

 それよりも、その生徒が、将来の目標として掲げていた言葉に驚愕(きょうがく)した。それは、「100歳まで生きる」「豊かな老後を送る」というものだ。小生らのように、還暦を過ぎた者が言うのであれば、別に不思議ではない。ところが、これを16歳の高校生が、堂々と人生の将来設計の柱に据えていたことには、本当に驚かされた。

 しかし、よく考えてみると、それは実は素晴らしいことだと気づいた。なぜなら、いくら長寿社会だといっても100歳まで生きようと思えば、若い頃から食事や生活習慣に配慮する必要がある。また、「豊かな老後」の「豊か」には経済面はもちろん、趣味や社会参加などの文化的側面の充実も当然含まれる。そして、それらは老後に突然実現するものではなく、現役時代に計画的に準備して初めて手に入れることができるものだ。

 もしこの16歳がそれを分かった上で「目標」にしているのだとすれば、人生の大半を過ぎた頃にようやくそれを理解し、同時に手遅れだと感じている小生などは、ただただ脱帽するしかない。皆さんはどう思われますかな?

(島根県津和野町・柊)

2017年9月21日 無断転載禁止